子どもトラウマ


幼児期PTSDや神経発達に問題を抱えて育つと、体が凍りついて、原始的な防衛が優位になり、解離や離人症が出る場合は、無力で怖がりな子どもになります。トラウマを負うことで、両親との関係にこじれやすくなり、自分の世界に閉じこもります。痛みが酷いトラウマの場合は、時間の流れがゆっくりになり、成長していけなくなり、世界に取り残されます。トラウマというのは、時間が経てば小さくなっていくものではなく、よりネガティブに強まる傾向があります。

 

トラウマのメカニズムの支配下にある子どもは、自律神経系の調整不全から身体に反応が出るために、肉体レベルで安心感がなく、自分の感情や感覚を麻痺していきます。トラウマによって無力化された子どもは、他者の存在を大きく捉えるようになり、自分は小さいままで、消滅させられるような恐怖があると、この世界全てが敵のように見えます。

 

子どもの頃から、他者の存在が大きく捉え、人の目が怖くなると、外では下を向いて歩くようになります。人から大声で怒鳴られるのも怖く、驚愕反応や動悸が激しくなります。彼らは、この世界に安心感を感じられずに、神経が張つめていき、外に意識が向いて、自分の体の感覚を切り離していくようになります。本当の自分の体の感覚を無視していくと、自分が自分でいられる力が弱まります。

 

トラウマがある人は、警戒心が強く、意識が外側に向くようになり、ネガティブなことを頭で考えするために、エネルギーを使いすぎます。小さいときから、トラウマのメカニズムの支配下にあると、親の顔色を伺い、人の目を気にするようになり、これを言ったら怒られるとか、心配させるとか、迷惑をかけるなど考えて、何も言えなくなり、身動きが取れなくなると、慢性的な不動状態に至るかもしません。恐怖が増大していくごとに、自分の内側に閉じこもることが安全になり、外に出る勇気がなくなります。

 

井上陽平